【WORK】庄内の仕事 【WORK】庄内の仕事

[掲載期間:2020.01.01 00:00 〜 2020.08.09 23:59]

生活の変化に対応するスーパーマーケット。地域と人をつなぐプラットフォームを目指して。

株式会社主婦の店鶴岡店/総合職(新卒採用)

生活の変化に対応するスーパーマーケット。地域と人をつなぐプラットフォームを目指して。

株式会社主婦の店鶴岡店

まだ人々がセルフサービスで買い物をすることに慣れていなかった時代。そんなスーパーマーケット黎明期に庄内で生まれ、50年以上愛され続けている主婦の店鶴岡店。時代とともに変化する人々の生活を支え続けてきた店は、現在の生活にどう対応し、これからどんな未来を目指しているのか。

株式会社主婦の店鶴岡店 事業概要

前身である大川商店は鶴岡市五日町(今の本町一丁目)で、油、食料品、生活用品を広く営んでいた。1963年(昭和38年)に「これからはスーパーマーケットの時代が来る」と先を読み、一号店である銀座店を開店したのが始まり。良い品をより安く提供する地元密着型のスーパーマーケットとして定着し、現在は山形県内に12店舗(SM9店舗)を構える。
代表取締役社長の大川奈津子はスーパーマーケットを「変化対応業」と言う。時代が変わるとともに人々の生活も大きく変化してきた。現在のお客様のニーズは健康志向と簡便・時短の商品にあるととらえ、主婦の店鶴岡店でもそれに対応するため、生産・飼育環境を考慮に入れた商品仕入れや、最新の商品をわかり易く消費者へ提供するため、商品知識を磨き、日々商品調達に努めている。また、米沢栄養大学や野菜ソムリエなどとコラボしてメニュー開発、商品開発、イベント開催などもしている。
社員の健康にも配慮し、経済産業省のすすめる「健康経営優良法人2019」を取得。「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人」として認定された。また、女性経営者の目線を活かし、また、女性がより働きやすい職場を目指し環境を整えたいと厚生労働大臣の認定による子育てサポート企業「くるみんマーク」の取得を目指していく。
創業から一貫して変わらない信念に柔軟な視点を加えつつ、食・生活を通じて地域の健康を支え、「喜び」や「楽しさ」を届けたいと考え、地域の真ん中にあるスーパーマーケットになるべく食と人をつなげるプラットフォームを目指していく。

半歩先行く変化対応業

主婦の店鶴岡店が生まれたのは東京オリンピックの前年1963年(昭和38年)のこと。当時は消費者が自ら商品を選ぶセルフサービスの食料品店はまだまだ珍しい、いわばスーパーマーケット黎明期だった。そのなかで一号店となる銀座店をオープンし、以来50年以上庄内の地で人々の生活を支え続けてきた。

代表取締役社長の大川奈津子は、当時新しいものを取り入れようという時代的な追い風はあったとしながらも、「新鮮で良いものをより安く、感謝を込めて地域社会に奉仕するという信念で努力した結果、お客様に支持されてきたのではないか」と話す。

「一方ではスーパーマーケットは“変化対応業”だと考えています。時代の変化とともに、人々の生活も変わります。それに対応することこそ私たちの仕事。“良いもの”の価値はその時代、時代で変化します。私たちはお客様に食・生活を通して“喜び”や“楽しさ”を提供したいと考えます。そのためには、半歩先を見てゆくことが必要だと思っています」

では、現在は消費者にどんなニーズがあり、それにどのように対応しているのだろう。バイヤーや各店舗の売り場担当者の話も交えながら紐解いていきたい

お客様のニーズが一枚目の羽根

主婦の店のシンボルマークは四枚羽根の風車だ。羽根はそれぞれ「お客様」「お取引先(問屋・メーカー)」「出資者(株主)」「経営者(社員から社長まで)」を表しているという。その四枚が互いに協力し合うからこそうまく風車が回るという意味が込められている。

羽根の一枚目はお客様。主婦の店鶴岡店がまず始めに考えるのはお客様のことだ。生活スタイルとともに消費者の動向もさまざま変化していくなか、現在は“健康志向”と“簡便商品”への関心の高まりが顕著だと感じている。そのニーズに応えるべく、主婦の店鶴岡店ではさまざまな試みをしている。例えば食品表示法などの制限があるなかで、ポップや売り場の工夫でより正確な情報を消費者に提供するよう徹底しているほか、山形県立米沢栄養大学とのコラボで「適塩弁当」という商品開発を行ったり、野菜ソムリエを招いてのライブキッチンといったイベントを催している。

大川は経営を引き継ぐ以前、薬剤師の職に就いていた。その頃勉強していた漢方には、医食同源という言葉がある。最近は自分が学んできたこととスーパーマーケットの経営を結びつけて考えるようになったという。そこで食と健康をどう届けていくかということにも注目した。

青果バイヤーの竹内直人は「“売り方”も意識しています。健康ということでいうと、野菜や果物は健康にいいものが多いはずです。でも年々、消費金額が下がっている。この数字をあげていくことは、お客様のニーズと合っているはずなんです。そこで例えば果物をデザートとして食べるだけでなく食事として食べるという提案もしています」という。評判のよかったメニューはCGCグループの『ふれ愛交差点』という冊子に掲載された「えびとキウイのシーザーサラダ」だった。「こういったメニュー提案は“簡便商品”提案にもつながる」と話すのは水産バイヤーの佐藤大介だ。

モノを売るだけでない売り場

佐藤の口から最初に出てきた言葉は「魚離れ」という言葉だった。

「生活のスタイルが変わっているということですね。料理をしたくても時間がないという人もいるし。そもそも魚の値段も上がってしまっている。そういったなかで普及率を上げるためには、メニュー提案とすぐに料理のできる簡便商品の提案です」

佐藤は庄内浜文化伝道師の資格を持っている。主婦の店鶴岡店ではこの資格を持つ社員が多くいるが、それはモノを仕入れて売るだけでなく、消費者の生活のなかで必要な商品を“提案”するという意識を持っていることにほかならない。大川は「素材を売るだけでなく、加工や商品知識がないとお客様に安心・安全を送り届けられない」と話す。

売り場を担当する、阿部聡と丸谷圭菜も同じ意識で売場作りをしている。丸谷は「お客様と直に接し、“これがほしかった”と言ってもらえると本当に充実感があります。また、お客様の声をバイヤーに伝えて商品の仕入れや開発に役立ててもらってもいます」と話す。竹内は「大きい会社ではないので現場とのコミュニケーションは取りやすい」というが、そのコミュニケーションがあるからこそ真に消費者の求めている商品と情報が並ぶことになるのだ。

阿部は売場作りを「楽しい」という。もともと小売業に興味があったわけではないが、ある人に「入ってから楽しいことが見つかるかもしれない」と言われたという。まさにいまその“楽しいこと”が見つかったというわけだ。

「時間帯、性別の違いはもちろん、健康志向の人もいれば、時短が最優先の人もいる。商品も新しいものがどんどん出てくるし、とにかくものすごく細かい変化があるんです。それらにできる限り対応する売り場を作る。その作業が楽しいんですね」

地域と人がつながるプラットフォームに

健康というキーワードは、社員の働き方にも活かされている。健康を提供するなら社員も健康でなければならないと、2年ほど前から健康経営に取り組んでいる。健康診断の追跡診断やメンタルチェック、ジムの一部費用負担などさまざまな取り組みを推し進め、経済産業省のすすめる「健康経営優良法人2019」を取得し、「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人」として認定された。今後は女性がより働きやすい環境を作れるように、厚生労働大臣の認定による子育てサポート企業「くるみんマーク」の取得も検討している。 

今後のビジョンを大川に聞くと、最初に返ってきた言葉が「地域と人をつなげるプラットフォームになること」という答えだった。

「庄内には魅力的な食文化があります。それが脈々と続いているのは、人が文化を受け継いできたからこそ。我が社は地域に密着し、季節や催事のたびに地元の食文化を積極的に提案、提供し続けてまいりました。それは少々大げさな言い方になるかもしれませんが、食文化伝承の一助となってきたのだと感じております。また、創業当時、親から手を引かれ買い物に来てくれたお子さんが、今では孫の手を引いて来てくださるお客様もいて本当にありがたく思っています。こうして食を起点に地域と直接つながってきたからこそ、今があると信じています。これからはもっと地域のあらゆる方々とつながって、さらにコラボして、様々な“モノ”、“コト”のプラットフォームの役割を目指して行きたいと思っています。」

加えて「女性経営者だからこその目線もあると思います。女性が仕事を持ち、活躍している時代だからこそ、家事の大変さを少しでも軽くするお手伝いをスーパーマーケットがしていかなければなりません。それには、簡便商品の品ぞろえを充実させ、商品情報をしっかり伝え、働く女性や主婦目線の商品開発や調達力に力を注ぎ、”主婦の店”の社名のごとく、真にお役に立つ店作りに励んでいかなければと思っています」とも話してくれた。

生産者とお客様をつなぐプラットフォームになる。地域と人の真ん中にいる存在。まさにシンボルマークの「風車」がうまく回るためのビジョンではないだろうか。

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